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トップページ » 技術コラム » パンチ・ダイの短寿命にお困りではないですか? 精密プレス金型
2023.08.10
●プレス金型のパンチダイの寿命が短くて困っている●パンチ・ダイの精度が確保できない●パンチ・ダイの耐摩耗性を向上させたい営業活動をしているとよく耳にするお客様の声です。このような声に対応すべく、これまでの放電加工とは異なる加工法を提案いたします。パンチやダイには超硬材や焼入れ材が用いられることが一般的で、その硬い材料を加工するには放電加工や研削加工がメインとなります。このコラムでは、放電加工の仕組みや生じるデメリットについてご紹介し、その後そのデメリットを解消する加工方法をご提案させていただきます。※下線のついた青文字をクリックすると用語解説を見ることができます。
目次
超硬材や焼入れ材はとても硬度が高いため通常のマシニングセンタで切削加工することは難しいです。そのため、放電加工や研削加工によって製作するのが一般的です。
型彫り放電加工は電極と被加工材との間にアーク放電を発生させて加工します。その際に超硬材、焼入れ材それぞれ下記のような現象が発生します。【超硬材】①放電加工面に加工変質層(白層)の発生放電加工の際には加工時3000~7000℃の高温になり、その後加工液で急冷されることにより、超硬材を構成するコバルトやタングステンカーバイドの溶解と凝固が生じ、それにより表面が変質層になります。②マイクロクラックの発生超硬材の接着剤の役割をするコバルト部分にクラック(ヒビ)が入ります(マイクロクラックの発生)。
【焼入れ材】 放電加工面に加工変質層(白層)の発生このように変質層になったり、マイクロクラックが発生したりすると表面が脆くなってしまいます。そのままパンチやダイとして使用すると脆くなった表面がポロポロと脱落してしまいます。そこで手仕上げで表面を磨くことによりそれらの面を削り落とします。
超硬材や焼入れ材を放電加工するデメリットは以下の通りです。①手仕上げになるため、品質が安定しない②手仕上げをしてもマイクロクラックを取りきることは難しいこのように放電加工で製作したパンチやダイでは精度も安定せず、摩耗スピードも早くなってしまいます。
超硬材や焼入れ材を切削加工することにより下記のように放電加工でのデメリットを解消することができます。①放電:手仕上げになるため、品質が安定しない ↓ ↓ ↓ 切削:機械仕上げでよいため、品質が安定する。②放電:手仕上げをしてもマイクロクラックを取りきることは難しい。 ↓ ↓ ↓ 切削:そもそもマイクロクラックが発生しない。
このように加工方法を切削加工に転換することで、放電加工で生じていたデメリットを解消することができます。ただし形状によっては加工できない場合があるので、気になる方は1度ご相談ください。
いかがだったでしょうか。南雲製作所では下記のようなマシニングセンタを取りそろえることにより、超硬材や焼入れ材の切削加工を可能にしています。パンチやダイの短寿命、耐摩耗性向上策でお悩みの際にはお気軽にご相談ください。
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